2019/10/31 16:44
ヒラリーテントについて。
1960年代から1970年代にかけて、シアーズがコールマンにOEM生産を委託をしていた話は有名です。代表的な商品としてはランタンやツーバーナーなどがありますが、中でもコットンテントは秀逸だと思っています。(テントがコールマンのOEMかは不明です)
ちょっと長いです。
ビンテージシアーズを語る上で外せないのが、エドモンド・ヒラリー卿。1919年生まれで、ついこの間(と言っても2008年)にお亡くなりになってしまいましたが、かなり有名な登山家でした。というのも、1953年5月29日(ヒラリーさん34歳の時)に人類初となるエベレスト山頂到達に成功したからです。エベレストの最難関と言われるヒラリーステップ(山頂に通じる最後の急登)は彼にちなんだ名称です。ただこれには諸説ありまして、生還はしていないがヒラリーさん以前に登頂を成功した人(ジョージ・マロリー)がいる、とも言われています。これは夢枕獏さんの小説「神々の山嶺」を読んでいただければ分かります。めちゃおもしろいので読んでない方はおすすめです。小説はダルイな~という方は、夢枕さん原作、谷川ジローさん画の漫画もあります。漫画もダルイな~という方は、岡田准一さん主演の映画「エヴェレスト 神々の山嶺」が2016年に公開されています。映画もダルイな~という方はお問合せください。3行であらすじをお教えいたします。
そんなヒラリーさんをブランド名に入れてテントを世に出していた時代がシアーズにはあります。代表モデルは2つで、キャビンテントとコテージテント。どちらもヒラリーテントの元祖というにふさわしい、この時代ならではのギミックが濃縮されています。また、コールマンなどにはない色合わせが絶妙で、一目でヒラリーテントと分かる大変アイコニックなモデルが特徴です。
当時の広告と同モデルが手元にあると、ワクワクしますね。
こちらがコテージテントで、14 X 10なので結構長方形です。テント入り口はもちろんD型ドア。ジップはYKKですが、金ジップなので品があり、目を惹きます。ウォールが綿ポリのため、従来のビンテージコールマンのテントで使われるコットン100%に比べると張りがありシワが寄りにくい特徴があります。フレームの組み方も独特でアンブレラテントのようにルーフが1箇所で吊られる仕様になるためキレイな曲線が生まれます。そして何と言ってもベージュとフォレストグリーンのツートーンボーダーがカワイイ ('ω')ノ
https://supervintage.theshop.jp/items/24340942
キャビンテントはもう少しコンパクトな設計。
11 X 9のコンパクトテント。コールマンのテントとは異なり、真ん中にポールが立たないよう工夫されているのに、ドアがサイドに寄せてある親切設計。おそらく見た目にもこだわっているのでしょうかね。ヒラリー独自のD型ドア、ルーフはボーダーではありませんが、やはりベージュとフォレストグリーンのツートーン。凛々しい佇まいのテントですね。素材混率は上のコテージテントと同様です。コットン100%よりも軽いのも特徴ですね。
https://supervintage.theshop.jp/items/23083862
どちらも状態が良く、コールマンテントとはちょっと違ったビンテージテントをお探しの方に大変おすすめです。
ではまた。